渡辺克也のせいで”極寒!”

 ニュースでご覧頂いている通り、ヨーロッパはこのところ大雪です。数日前に降って踏み固められた雪が氷の層を成し、その上にまた新しい雪が降り積もったりもしています。こうなると滑ってかなり危険ですので、最後まで相当頑張ったのですが、愛用の18段ギアの自転車を諦めざるを得ません。今日は、12月9日のブログに書いたクレメンスの「バーベルスベルク城」を演奏するコンサートがありますが、ソリストが自転車で転倒して怪我をしたら大変ということで、見かねたクレメンスが、私をPTクルーザーでピックアップしてくれることになりました。SCHLOß BABELSBERG「バーベルスベルク城」をまだお聞きになっていない方、是非聞いてみてください。名曲名演奏です。http://www.myspace.com/dasorchester  右中程で聞けます。

 私が1991年にドイツに来てから最も寒さが厳しかったのは、1996年から1997年にかけての冬でした。12月の半ばにいきなりマイナス20℃以下になり、一週間かけてマイナス10℃くらいまで回復したと思いきや、第2波が来てまたマイナス20℃に逆戻り。昼夜通して一日中マイナスになりっぱなしの日々がもうあと2週間続き、まさに氷の世界。ある日ぽかぽか暖かくなったなと思ったら、0℃になっていました。今回の冬はそれにははるかに及びませんが、最近の中では寒い冬ということが言えるのではないでしょうか。

 さて、この冬ベルリンの日本人オーケストラ奏者が10人ほどで集まって飲んでいる席でのことです。ある日本人トロンボーン奏者が、翌朝にエキストラ出演の為にシュトラルズンドというドイツ最北端の町に行く、という話になりました。海沿いの観光地として大変人気がある所で、当地のオーケストラも、日本公演をしたり頑張っています。ただ冬は特に寒さ厳しく、雪もたくさん降るなどという話になりました。(ちなみに昨日の二ユースによると、当地では昨日1日で2メートル積もったとか。)そこで閃いた私、「あそこはね、特に夜になると寒いんだなあ・・・、サムソナイト!」 ヒューッと寒風が吹き抜けたのを肌で感じたので、何とかしなくてはいけないと思い、すかさず続けて、「あ、ね、見て、このワインのボトル、シュトラル寸胴(ずんどう)!!」

そこに居合わせた、私がコンサートで共演お願いしているピアニスト小田井郁子さんのご主人でホルン奏者、小田井友信氏曰く、「渡辺さ~ん、極寒!」